貧血と判定された方へ
血液中のヘモグロビン(全身へ酸素を運搬する)の濃度が低下している状態です。通常、ヘモグロビン濃度の低下とともに赤血球やヘマトクリット値(血液中に赤血球が占める容積)も減少します。
<症状>
体内に十分な酸素が運ばれないため、息切れ、めまい、疲労感などの症状が現れます。
《生活習慣のポイント》
- 鉄分の多い食品(レバー、かつおなどの赤身、ひじき、小松菜、ほうれん草など)を摂る。
- たんぱく質の多い食品(魚、卵、肉類、大豆製品、乳製品など)を摂る。
- ビタミンC・B12、葉酸の多い食品(緑黄色野菜、柑橘系の果物、さんま・しじみ、レバーなど)を摂る。
- 過度のダイエットや偏食をやめる。
脂肪肝やアルコール性肝障害の疑いと判定された方へ
脂肪肝
主に中性脂肪が肝臓に過剰にたまった状態です。
<症状>
食べすぎ、運動不足、過剰な飲酒、肥満などです。
《生活習慣のポイント》
脂肪肝は放置すると肝機能障害⇒肝炎⇒肝硬変へと進行していくこともあります。以下のことに気をつけましょう。
- 食べすぎ、外食、朝食抜きなどの生活習慣の乱れに注意し、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。
- 運動習慣を身に付ける(ウォーキングなら20分以上続けると効果的です)。
- お酒は適量を守る。
アルコール性肝障害
過剰な飲酒により肝臓が障害を受けた状態です。進行すると肝炎や肝硬変になります。
<症状>
初期症状はほぼありません。
進行するにつれ、疲労感、食欲不振、黄疸(全身が黄色くなる)などがあらわれます。
《生活習慣のポイント》
- 一日のお酒の適量を守りましょう(女性はこの半分くらいが目安です)。
ビール ・・・500ml(中ビン1本)
日本酒 ・・・180ml(1合)
焼酎 ・・・25度なら100ml(2/3合)
ウィスキー・・・60ml(水割りダブル1杯)
ワイン ・・・240ml(グラス2杯) - 週に2日の休肝日をつくる。
- 良質のたんぱく質(豆腐、枝豆、魚類など)、ビタミン(野菜)を摂りながら飲む。
コレステロールや中性脂肪が高いと判定された方へ
LDLコレステロール(悪玉)・中性脂肪が高い状態や、HDLコレステロール(善玉)が低い状態を放置しておくと動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こします。
《生活習慣のポイント》
- 栄養バランスのとれた食事を心がけ、食べすぎないようにする。
- 動物性脂肪を多く含む食品を控える(肉や卵は控え魚料理を中心に!)。
- 大豆製品、緑黄色野菜、海藻、きのこ類を多く摂る。
- 乳製品は低脂肪のものを選ぶ。
- お酒は適量を守る(アルコール性肝障害 生活習慣のポイント参照)。
- 適度な運動をする(運動で善玉コレステロールが増えます!)。
- 禁煙する(タバコは善玉コレステロールを減少させ、動脈硬化を進めます)。
血糖値・HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)が高いと判定された方へ
糖尿病
インスリン(血糖を低下させるホルモン)の作用不足により、慢性的な高血糖をきたす疾患です。ヘモグロビンA1cとは過去1~2ヶ月の血糖値の平均を示します。運動不足や過食、肥満などにより、慢性的な高血糖状態が続くと糖尿病を発症します。
<症状>
初期は、症状はほぼありません。進行すると、口渇・多飲・多尿・体重減少などがあらわれます。
《生活習慣のポイント》
- 3食平均的に食べ、一度にたくさん食べないようにする。
- 間食を控える。
- お酒は適量を守る(アルコール性肝障害 生活習慣のポイント参照)。
- 運動習慣をつける。
適度な運動はインスリンの働きを高めて、血糖値を正常に保ちます。
20分程度の歩行や自転車などが効果的です。
尿酸高値と判定された方へ
尿酸と痛風
細胞に含まれる「プリン体」という物質が、体内で分解されてできる老廃物の1つが尿酸です。過剰な尿酸が結晶となり、関節などに蓄積して炎症を起こす状態が痛風です。
<症状>
初期は、症状はほぼありません。足の親指のつけ根や足首の関節、膝、肘、手の指の関節に激痛が起こることがあります。
《生活習慣のポイント》
- バランスの良い食事を心がけ、カロリーの摂りすぎに気をつける。
(レバー・肉類・えび・貝は控え、野菜・海藻類を摂る) - 飲酒は適量を守る(アルコール性肝障害 生活習慣のポイント参照)。
- 水分を十分補給する(尿量を増やし、余分な尿酸を排泄させます)。
- 運動は軽めにする(激しい運動はプリン体の生産を増やし尿酸の排泄を減らします)。